いつの頃からだったろうか…。
北海道の観光地に大勢の中国人を乗せた
観光バスが目立つようになったのは。
2009年7月1日、中国人の個人観光ビザを発行開始。
といっても、「年収25万元(約340万円)以上」の参考条件つき。
ということは、中国人といっても観光客の殆どは
香港人か台湾人ということになります。
さて中国の年収といえばどれほどかご存知でしょうか?
大学卒業の新入社員で平均月収2,000元くらいと言われています。
日本円にすると約28,000円(1元=14円)ですから
年収としては24,000元(336,000円)となり、日本のそれと比較すると
その格差がどれ程のものかご理解いただけるでしょう。
ということは、先に書いた「年収25万元(約340万円)以上」という条件が
ごく限られた一部の人たちにしか当てはまらないということです。
さて、2009年7月に北海道を訪れた際、
セルフのガソリンスタンドに立ち寄ったとき、
店員と何やらすったもんだしている中国語を話すドライバー。
しばらくすると別の車が入ってきて、その男と言葉を交わしていました。
彼らは、それぞれの家族でレンタカーに乗って北海道を廻っている様子。
拙者は興味津々。。。
片方のドライバーに思い切って声を掛けてみました。
滅茶苦茶の片言会話ですが、もちろん中国語で話しましたよ。
拙者は今、無錫に住んでいるんだけど無錫を知ってる?
との質問に、知らないとの答えで、よーく聴いてみると、
彼らは香港人だということが分かりました。(そりゃ無錫を知らないわ)
うーん、なるほど。
香港人なら家族でレンタカー旅行もありえる話です。
最後に北海道はどう?と尋ねてみた所
一点の曇りもない笑顔で「ヘンハオ!(最高)」と言ってくれました。
そう言ってもらい、何故かこちらもうれしい気持ちになってしまいました。
と、まぁ、このような旅先のコミニュケーションとか
語学上達具合の確認も出来たわけですが
今回、非常に驚いたのはレンタカーを使って
観光を楽しむ海外人がたくさんいたこと。
観光バスで大挙押し寄せパターンも健在ですが、
家族だけでの旅行を楽しむ人たちが多くなってきて、
海外人の北海道旅行も次の新たなステージに進んだ感じがしました。
ちなみに2004年4月から香港人観光客の短期訪日ビザが免除となり、
香港人が日本に旅行する際、90日間以内のビザなしで渡航することができます。
彼らによる日本の人気観光地の上位には必ず北海道が挙げられます。
今後、香港人、台湾人のみならず、
中国本土の人たちの日本旅行も増えてくるでしょう。
それによって、観光業は潤うのでしょうが、
まだまださまざまな問題もはらんでいるような気がしてなりません。
今、中国に住んで思うことは、
やはり日本は色々な面においてすばらしいということ。
今、中国の仲間たちに思うことは、
一遍日本に行って日本を見て、何かを感じて欲しいということ。
きっと彼らは何かに気づくと思います。
それは拙者が中国に来て多くのことに気づいたように。
お互いを知り合うためには、まだまだかなりの時間が必要ですね。
中国からビザなしで日本旅行をすることが出来る日は、
果たしてやってくるのだろうか。
中国語の会話が溢れる北海道の観光地で、
ついついそんなことを考えてしう拙者なのでした。
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