中国の生活で感じたこと、気づいたことなども、少しづつ話していきましょう。
今回は不思議に思うこと。
第一弾は音楽について話したいと思います。
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皆さんご存知の「蛍の光」といえば、昔では卒業式の定番ソングであり
普段の生活の中では、お店の閉店時間の定番BGMでしょうか。
そもそも、自分の卒業式、あるいは先輩たちの卒業式に何を歌っていたか
記憶が定かではないのですが、「仰げば尊し」か「蛍の光」はその式典の中で
何度か歌ったはずです。
もともと「蛍の光」は日本の歌ではないのですが、すっかり日本での代表曲ですね。
ちなみに歌詞は4番まであって、私たちがあまり目にしたことのない3番と4番は
かなり愛国主義的な歌詞内容となっているようで、現在に至ってはあまり卒業式でも
歌われなくなってきたとか…。
確かに、最近では様々な卒業ソングで卒業の思い出としている学校も多いようですね。
さて話を元に戻しましょうか。
日本に生まれ育った人々が、普段の生活で「蛍の光」のメロディーを耳にすると
「あー、もう閉店か。急がなくちゃ」とか「ぼちぼち帰ろうかなぁ」なんて気持ちが
自然と湧き上がると思うのですが、どうでしょう。
ここ中国に来て、どうしても納得いかないことが、この「蛍の光」なのです。
無錫に来てすぐの頃。
市内のステーキハウスで食事の真っ最中に「蛍の光」が流れ始めた。
「え、まだ営業時間たっぷりなのに、なんで?」
ここは中国。
別に「蛍の光」が卒業ソングでもなければ閉店BGMでもありません。
中国では『あり』なのです。
どのようなイメージでこの曲が使われているのかは謎ですが、
拙者の脳の深い部分に刻ざまれたイメージによって、
美味そうなステーキも、ゆっくり味わう気になどなれず
ついついそわそわと、喉に詰まりそうな勢いでかき込んでしまっていました。
それ以後も、様々な場所と時間に、こういった状況に遭遇しています。
どうしても納得いかないのは
私の勤める、会社。一応日系企業です。
毎朝、始業前にBGMが流れるのだが、これがまた「蛍の光」。
やらせではありません。
さらには、休憩時間のBGMにクリスマス定番「サイレントナイト」や「北国の春」が
一年中流れています。
日本人にすれば、かなり落ち着かない会社生活なのであります。
まがりなりにも日系なので、この選曲はおかしいだろうと指摘したことが
ありますが、真夏になった今でも「サイレントナイト」が流れない日はないのです(笑)。
おそらく、曲の、、特に歌詞が、日本と中国で違うのかもしれません。
自分たちが聴いてきた曲とそのイメージは、海を渡ればまったく別のものとして存在するのですね。
ここは中国と自分に言い聞かせながら、毎朝「蛍の光」を聴きながら
心の中で変な葛藤を繰り返しているのです。
他の在中日本人の方々はどう感じているんでしょうね。
実に謎です[emoji:e-274]
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